夫目線の不妊・妊娠

子供嫌いな僕が、子供を待ち遠しく思うまで。不妊治療による夫の変化(#023)

おはようございます。「よめはち日記」筆者、ちはねこです。

過去にこのブログでは、「僕らが不妊治療してる」という話と「今回も失敗してしまった」話、そして先月末の「数年の時間の末、ついに成功したお話」という、3つの話をしてきました。今回は、それの続きです。

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先日、妻がついに、「不妊クリニック」を卒業しまして。

僕自身も、こういうことを思ったわけです。
今日はこのツイートのうち、最後2行にこめられた僕の思いについて、ご紹介します。

こんなことを言ってますが、実は僕自身、子供にあまり、興味がありませんでした。不妊治療をやってて何ですが、実は初期の頃は特に「生涯で子供は欲しいかもしれんけれども、今欲しいかと言われると、ぶっちゃけ・・・」って感じだったと思います。

そんな僕が、正直子供嫌いな僕が、不妊治療を経て変わりました。
早く、自分の子供の顔がみたい。早く生まれておいで。

この、心境の変化。夫である自分自身も、不妊治療自体はとてもしんどかった。でも、そのおかげで今は「早く生まれてこないかなぁ」と思っている自分がいます◎

今日の記事を読むと、こんなことがわかります。

  • 「子供が嫌い」って言ってる人の気持ちが、わかるかも
  • そして「不妊治療」を少し、肯定的にみれるかも

僕は、子育てにあまり参加しない親父の元で育ってきました。幼少期親父と遊んだ記憶は、ほとんどありません。昔は親父のことを呪ったりしたのですが、今では親父の気持ちが少し、わかる気がします。子供は、邪魔。お前のせいで。きっとそう、思ってたのでしょう。

でも、僕は、親父のようにはならない。子供を、大切にする。

その思いの丈を語ります。お聞きください。

不妊期間における、夫の心境の変化:子供嫌いから、子供好きへ

先ほど書いた通り、数年間の不妊治療を経て、僕自身の子供への見方が変わりました。

不妊治療初期:正直、子どもは、今はいいかな

今だからはっきり言いますが、夫、実は正直子供は欲しくなかったのかもしれません。初期の頃は。

理由はいくつかあるのですが…多分、この2つでしょうね。

  1. 子育てに自信がない
  2. 今でさえ毎日にテンパってるのに、さらにテンパるのか…

(1)については割愛します。まぁ、すぐイライラしたりする僕らに、子育てがうまく務まるのだろうか?という不安ですが。

でも世間を見たら、二十歳そこらの若者でも父母やってますし、「子育てを通して親は成長する」という考え方も聞きました。だから、「まあ、僕らも務まるのかな」とかって、勝手に思っています(不安症な妻がどう思ってるかはしりませんが、おそらく同じ思いだと思います。

(2)の不安が、むしろ大きかったですね。

僕ら夫婦は、自己管理が下手です。特に時間管理が大の苦手です。いろんなことを夢中になってると、気がつけば何時…、っていうのが、しょっちゅう。

まぁ、二人とも完璧主義で、より最上のことをより沢山こなしたいと思ってるんですけれども。欲張りなんですよね。

で、そんな感じで日常フルにテンパっている僕らに、さらに「育児」というタスクがのしかかる、と。世の有能な日本人パパママが音を上げるこのミッション、果たして僕らに務まるのだろうか、と。

そんな不安を、漠然と抱えていました。

妻の年齢的な限界により「もう子供つくらなあかんな」「作るなら今だよな」という思いはありました。けれども、だからこそ、本音では「遅らせられるもんなら遅らせたい」という思いもありました。

不妊治療を経て:早くおいで

それがこの、数年間の不妊治療により、だいぶ変化しました。

時間管理については、相変わらずです。そこはたいして、変化しておりません(僕たちなりに工夫はしておりますが)

理由は多分3つあって(1)長年の2人暮らしに変化がほしいのと(2)子供がいることによって得られる経験がほしい(3)単純に子供の可愛さを知ってしまった、というのがあると思います。

1)2人暮らしへの慣れ

文字通りですね。色々工夫して、世間様よりは(自称)ラブラブなつもりでいたのですが、やはり同棲して4、5年経つと、当初のようなドキドキは少なくなってきますよね。

全然妻には満足してますが。ラブラブな自信もありますが。まぁ、違ったことをしてもいいよね、っていう思い。

2)子供がいることによる経験

長い不妊治療の中で「ひょっとして、僕ら、一生子ナシ・・」っていうのを覚悟しはじめました。特に最近は、それが顕著でした。

Dinksの方々、周りのも沢山います。いや、きっと子供なし生活も楽しいと思う。FIREも早まるだろうし、ストレスもきっとフリー。子供がいなければ「猫を10匹買うぞ!」なんて冗談も言っていましたが。別に可愛いニャンコがいればそれでいいんじゃね?っていうことを言ってた時も、ありました。

んでも、これもどこかできいた話ですが。
世のパパママ先輩は、こう言っています

「苦しみもいっぱいあるが、その分、喜びもいっぱい」

それは僕ら、「結婚」で感じました。妻子持ちの同僚は、いつも嫁さんの悪口をいってる。ストレスだという。でも、それって「口だけ」なんだな、って。実は、幸せなんだな、って。

せっかく人間として生まれてきたのだから、「子供あり生活」を体験してみたいな、って思いが、年々高まってきました。もちろん、無理なら無理で仕方ないけど、っていう覚悟とともに。

3)子供って、可愛いね

文字通りです。

1年前に、実家に帰省したのですが。その時、高校時代の友人のおうちに遊びにいったわけです。まぁ、そこのお子さんが、可愛い、可愛い。

それまで訪問した子ありの家庭では、いつも僕は懐かれませんでした(笑)僕がくると泣かれたり、逃げられたりとか(笑)

でもその女の子(3歳ぐらいか?)は、いつも僕のところに寄ってきて。離れようとしません。いやぁ、単純に、可愛いですね。天使ってこのことをいうんですね。今でも彼女のことを忘れられません(笑)コロナ明けに帰省したら、また遊んでくれるかな(笑)

そんな感じで、ここまでをまとめます。

数年間の不妊治療で、心のそこから「子供がほしいなぁ」と思うようになった。

子供嫌いな、親父の気持ち:僕の父親に思いをはせる

で、冒頭の話に戻り、一番最後の「自分のような思いはさせない!」という謎の文章の説明に入るのですが。

実は、僕の父親は、育児にほとんど参加しなかったんですね。

わりかし若いうちから、僕は父親からこう、聞かされてました。

僕は子供を好きになれなかった。可愛く思えたのは、3人目の子供からだ」

なんちゅうひどい父親や、と思い、思春期にはそれを呪い、母親もろとも嫌いになって九州の実家を飛び出してきたわけですが^^;

今では、親父の気持ちが、少しわかるような気がします。

「子供が、邪魔」だったわけですよね。

親父の結婚の経緯

いわゆる「デキ婚」だったらしいです。

前の長年付き合っていた彼女に振られ、しゃあないので知り合いの医者に紹介してもらった看護師、それがうちの母親。

一夏のおつきあいに盛り上がり、「不本意で」できてしまったのが、長男である僕だったらしいのです。(結構最近知りました)

その頃には、父さんは母ちゃんと別れたいと思ってたらしいです。性格の不一致により。実際僕らが幼少期のころ、父母は猛烈な夫婦喧嘩をしています。

お腹の赤ちゃん(僕)も下ろすつもりでいたらしいです。母型の父親(つまりじいちゃん)も、それに賛成していたとのこと。

でも、うちの母親が懇願し、結局「デキ婚」という形に収まったとのこと。当時、まだデキ婚が白い目でみられていた時代です。

それにくわえ、親父は、引きこもりで芸術肌。内向的な人間なんですよね。誰にも邪魔されず、マイペースに自分のことをやりたい人間。

僕は、まぁ、邪魔でしかなかったんでしょう(苦笑)

遊んでもらった記憶がない

それゆえ、僕は幼少期、ちっとも遊んでもらった記憶がありません。それゆえか、結構女々しい性格になりました。長年自分の女々しさが謎だったのですが、最近こういう経緯を聞いて、なんか納得。

性格も、母親の影響を大いに受けています。ビジュアルは親父譲りですが、基本的に性格は、完全に母親似です。

僕は親父のようにはならない

あと10分しかありません。ダッシュで残り、書き上げます。

だからこそ、今の決意は、一つ。

ぼくは、親父のようにはならない。

僕のような辛さを、子供にはさせない。

三十何年経ち、親父が親父だった年齢になりやっと、当時の親父の気持ちがわかるようになりました。先程述べた「不妊治療初期」の気持ちが、多分、それです。もっと激しかったんでしょう。

け れ ど も

幸か不幸か、僕らの子供はすんなり、できませんでした。何年間もまたされ、やっと妻のお腹に宿りました。

だからこそ、僕自身も、変わることができました。

僕もまだまだ未熟です。こう言っておきながら、子供が嫌になることも、絶対あると思います。

でも・・・でも、この「不妊」の期間があったからこそ、

そんな時でも、子供を一生懸命大切にできると思うのです。

不妊治療に苦しんでる皆さん。絶対その期間は、無駄ではないと、僕は信じてます。

結果論ではありますが、僕にとっては、とても有意義な時間でした。

育っていく子供が愛おしいです。
僕は、子供を大事にします。